GCP資格試験の種類や難易度を解説!取得するメリットや学習方法をご紹介

日頃、youtubeやgmailなどGoogle社の提供するサービスを利用する人は多くいると思いますが、
Google社の提供するクラウドサービスGoogle Cloudのことをご存じない人もいるのではないでしょうか。
この記事では、Google Cloudのことや、ビジネスでGoogle Cloudを扱うことを前提としたGCP資格について、初学者にも分かりやすく解説していますので、ぜひご覧ください。
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Contents
GCP(Google Cloud Platform)資格とは
Google社は、自社サービスのGoogle Cloudに対して、公式の認定資格を発行しています。
認定資格は、公式の主催する試験により、Google Cloudを使用した特定の職務のスキルや、知識などの有無を評価され、合格することによって得られます。
試験は、テストセンターに出向いておこなうか、自宅、オフィスなどリモートで受験でおこないます。合格者には、Google社よりデジタルバッジと証明書が発行されます。
なお、GCP資格の有効期限は2年間(Cloud Digital Leader、Associate Cloud Engineerは3年間)です。有効期限が切れてから30日以内に再認定試験を受けることで、認定書番号(シリーズ ID)など更新可能です。
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GCPとは
Google社が提供するクラウドサービスのことで、正式名称はGoogle Cloud Platformです。クラウドサービスとは、簡単に説明すれば、インターネットを介して受けられるサービスのことです。
Google Cloudは、世界中に存在するGoogle社のデータセンターにあるハードディスク、ドライブ、仮想マシンなどによって提供されます。Google社のサービスであるGoogle検索やGmailやYouTubeなどと同様のネットワークを利用できるため、高速で、安全なのが特徴です。
サービスには、IaaS(Infrastructure as a Service)、PaaS(Platform as a Service)、SaaS(Software as a Service)の3種類があります。それぞれ、サービスの提供範囲が異なります。具体的には、ネットワーク、ハードウェア、OS、データベース、アプリケーションがそれぞれのサービスによって異なる範囲で提供されます。
サービス利用量によって料金が計算される従量課金制を採用しており、同様のサービスを展開するAmazon社のAWS(Amazon Web Services)やマイクロソフト社のAzure(Microsoft Azure)とよく比較され、3大クラウドサービスとも呼ばれます。
クラウドインフラのシェア率は、AWSが34%、Microsoft Azureが21%、Google Cloudは10%です(※Synergy Research Group社より2022年第2四半期時点)。
なかでもGCPは、ディープラーニングやAI開発、ビックデータの解析などに向いています。
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GCP資格の種類
GCP資格は、インフラ、開発、データ分析などテクノロジーごとに、全11種類の資格が用意されています。それぞれの資格を簡単に解説します。
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ユーザー認定資格
GCP資格は、難易度ごとにUser、Associate、Professionalの3つに区分されています。Userは1種類の資格しか存在しません。
Userでは、クラウドの一般的な基礎知識と、Google Cloud のプロダクトやサービスなどに関する浅く幅広い基礎知識が求められます。
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Cloud Digital Leader
GCP資格のなかでも最も基礎的な資格です。推奨実務経験は設定されておらず、未経験でも問題なく受験可能です。Google Cloudのプロダクトやサービスなどの知識や、具体的にGoogle Cloudが企業をどのように支えているか、などの理解が求められます。
試験時間: 90 分
受験料: $99(税別)
受験対応言語: 英語、日本語
出題形式: 50 ~ 60 問の多肢選択(複数選択)式
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アソシエイト認定資格
Associateは1種類の資格しか存在しません。
クラウドを用いたプロジェクトを、サーバー上に配置し、利用できる状態にし、維持するための基礎知識などが求められます。
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Cloud Engineer
半年以上のGoogle Cloudの実務経験が推奨です。未経験でも受験可能な範囲ですが、実務経験があった方が合格率は高まるでしょう。
アプリケーションをサーバー上に配置、かつ利用できる状態にし、オペレーションのモニタリングや、管理する知識や、Google Cloud Consoleなどを使用し、Google Cloudを用いて管理する知識などが求められます。
試験時間: 2 時間
受験料: $125(税別)
受験対応言語: 英語、日本語、スペイン語、ポルトガル語
出題形式: 50 ~ 60 問の多肢選択(複数選択)式
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プロフェッショナル認定資格
Professionalには職務ごとに9種類の認定資格が用意されています。Google Cloudのプロダクトの設計、実装、管理などのより高度なスキルが求められます。いずれの資格も実務経験がない場合、合格するのはかなり難しいといえるでしょう。
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Cloud Architect
3年以上の業務経験が推奨(Google Cloudの実務経験1年以上)とされています。クラウドアーキテクチャと、Google Cloudに関する専門的な知識が求めれます。
試験時間: 2 時間
受験料: $200(税別)
受験対応言語: 英語、日本語
出題形式:50 ~ 60 問の多肢選択(複数選択)式
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Cloud Database Engineer
5年以上の業務経験が推奨(Google Cloudの経験2年以上)とされています。アプリケーションのデータの保存や取得の際に使用される、Google Cloudのデータベース設計、作成、管理、トラブルシューティングなどの知識が求められます。
試験時間: 2 時間
受験料: $200(税別)
受験対応言語: 英語
出題形式:50 ~ 60 問の多肢選択(複数選択)式
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Cloud Developer
3年以上の業務経験が推奨(Google Cloudの経験1年以上)とされています。Googleの推奨するアプリケーションの構築、クラウドネイティブ アプリケーション、デベロッパー ツール、マネージド サービス、次世代データベースの知識、汎用プログラミング言語の知識などが求められます。
試験時間: 2 時間
受験料: $200(税別)
受験対応言語: 英語、日本語
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Data Engineer
3年以上の業務経験が推奨(Google Cloudの経験1年以上)とされています。セキュリティ、コンプライアンスに関する知識、データ処理システムの設計、構築、運用化、保護、モニタリングをおこなう能力などが求められます。
試験時間: 2 時間
受験料: $200(税別)
受験対応言語: 英語、日本語
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Cloud DevOps Engineer
3年以上の業務経験が推奨(Google Cloudの経験1年以上)とされています。Google Cloud を用いたソフトウェアの構築、モニタリング、管理などの知識が求められます。
試験時間: 2 時間
受験料: $200(税別)
受験対応言語: 英語
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Cloud Security Engineer
3年以上の業務経験が推奨(Google Cloudの経験1年以上)とされています。Googleのセキュリティ技術を活用しながら、設計、開発、管理をおこなう知識、IDとアクセスの管理、組織構造とポリシーの定義、Google のデータ保護技術の使用、ネットワークのセキュリティ防御の構成、Google Cloud のログの収集と分析、インシデント対応の管理、動的な規制に関する考慮事項の適用の理解など、クラウド セキュリティ全般の知識が求められます。
試験時間: 2 時間
受験料: $200(税別)
受験対応言語: 英語、日本語
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Cloud Network Engineer
3年以上の業務経験が推奨(Google Cloudの経験1年以上)とされています。ネットワークサービス、アプリケーションとコンテナのネットワーキング、ハイブリッドおよびマルチクラウド接続、VPCの実装や、クラウドの実装に関する知識が求められます。
試験時間: 2 時間
受験料: $200(税別)
受験対応言語: 英語
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Google Workspace Administrator
3年以上の業務経験が推奨(Google Workspaceの経験1年以上)とされています。ツール、プログラミング言語、API を使ってワークフローの自動化などの知識が求められます。
試験時間: 2 時間
受験料: $200(税別)
受験対応言語: 英語、日本語
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Machine Learning Engineer
3年以上の業務経験が推奨(Google Cloudの経験1年以上)とされています。MLモデルのアーキテクチャ、データ パイプライン内のインタラクション、指標の解釈方法の全般に加え、アプリケーション開発、インフラストラクチャ管理、データ エンジニアリング、データ ガバナンスの基本コンセプトなどの知識が求められます。
試験時間: 2 時間
受験料: $200(税別)
受験対応言語: 英語
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日本語で受験可能なGCP認定資格
GCP資格のなかには、日本語の受験に対応していない資格もありますが、2022年3月よりCloud Security Engineerの試験が日本語対応したように、そのうち対応される可能性もあります。現在、日本語に対応している資格は、下記の7資格です(2022年12月時点)。
まずはこれらの資格の取得を目指すとよいでしょう。
・User Cloud Digital Leader
・Associate Cloud Engineer
・Professional Cloud Architect
・Professional Cloud Developer
・Professional Data Engineer
・Professional Cloud Security Engineer
・Professional Google Workspace Administrator
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GRC資格試験の区分の違い
Google Cloud 認定資格では、自分に適した試験を選べます。難易度によりぞれぞれ、基礎的な認定資格(User)、アソシエイト認定資格(Associate)、プロフェッショナル認定資格(Professional)と三段階に分かれています。
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ユーザー認定資格
最も基礎的な資格です。技術的な前提条件はなく、エンジニアと連携した経験はある、という人がターゲットです。
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アソシエイト認定資格
Google Cloudの基礎を理解している人が受ける資格です。クラウドアプリケーションの構築、運用の経験がある人や、クラウドの管理経験がある人などがターゲットです。
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プロフェッショナル認定資格
3つのなかで難易度はもっとも難しく、企業や大規模案件などで、クラウドに関する豊富な経験がある人などが受ける資格です。ビジネス要件に応じてサービスの構築、運用経験がある人などがターゲットです。
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GCP資格を取得するメリット
GCP資格を取得するメリットを解説します。
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スキルアップ
GCP資格は、最新のクラウドテクノロジーのスキルを有することを認定する資格です。資格を取得することで、プロフェッショナルとしてのスキルがあることを雇用者や採用者に証明する際に役立ちます。
また、「Google Cloud certification impact report」によれば、GCP資格を取得したユーザーの87%が、クラウド関連のスキルに自信が持てるようになったと回答しています。
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キャリアアップ
「Google Cloud certification impact report」によれば、GCP資格を持つ4人に1人以上が、以前よりも責任ある仕事や、リーダーシップを任されるようになったと回答しています。また、「15 TOP-PAYING IT CERTIFICATIONS OF 2022」によれば、2021年の最も高収入につながったIT認定資格として、ランキング1位に「Professional Data Engineer」がランキング2位に「Professional Cloud Architect」が選ばれています。
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Google Cloud Certified コミュニティへの参加
Google Cloudコミュニティでは、GCP資格取得の際に「Learning & Certification Hub」による学習支援をおこなっています。
また、Associateレベルまたは、Professionalレベルのいずれかの資格を取得することで、「Cloud Certified」のコミュニティへ参加できます。
参加者には、プログラムの最新情報やベータ版認定試験に関するニュースや、割引(再認定に向けての50%の割引コードなど)や特典が届けられます。
また、コミュニティに参加して交流を深め、Google Cloudに関する情報や知識の共有をしたり、Google Cloud主催の業界イベントに参加したり、認定資格保持者ディレクトリを使用して、採用の機会を得ることもできます。
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限定グッズの獲得
Associateレベルの認定資格を取得することで、限定グッズを獲得できます。
また、Professionalレベルの認定資格を取得することで、さらに豪華な限定グッズを獲得できます。
限定グッズを獲得する代わりに、Google Cloudに慈善団体に寄付($55)を依頼することもできます。
なお、取得した資格や時期などにより、グッズの内容は異なります。
また、2022 年12月31日以降に再認定により認定資格を更新した際は、認定グッズが提供されなくなります(慈善団体に寄付はできます)。
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GCP資格の学習方法
まずは、公式サイトにアクセスし、自分に適した資格を探してみましょう。
Google cloudより公式ドキュメントが提供されているので、それに目を通したり、模擬問題集があるので、試しに受けて、試験の難易度や、自分の弱点などを確認してみるのもよいでしょう。そのうえで、下記の学習方法をおすすめします。
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書籍
体系的に学びたい人にとって、書籍による学習がおすすめです。2冊の書籍をご紹介します。
以下、1冊目の概要より抜粋です。
本書は、Googleのクラウドコンピューティングサービス「Google Cloud」(旧称:Google Cloud Platform、GCP)のしくみや関連技術をフルカラー図解した解説書です。エンジニア1年生や転職・就職を目指す人、クラウドサービスの導入を検討している人が、「Google Cloud」に関する技術を一通り学ぶことができるよう、クラウドコンピューティングの基礎から、サーバーサービス、ネットワークサービス、ストレージサービス、サーバーレスサービス、データベースサービス、データ分析サービスについて、具体的な製品や重要用語をイラストを交えてわかりやすく解説します。今までのGoogle Cloudの解説書では難しかったという人も、本書なら安心して学ぶことができます!
参考:図解即戦力 Google Cloudのしくみと技術がこれ1冊でしっかりわかる教科書
以下、2冊目の対象読者より抜粋です。
本書は、自他共に認めるGoogle CloudPlatform(以下、GCP)マニアであるクラウドエースが、
GCP をぜひ皆さんに使っていただきたいと考えて執筆したものです。
「GCPを使ってみたいけど使い方がよく分からない」方から、
「ある程度使っているけれども使いこなせてはないかも?」というクラウドに関して初級から中級の技術者の方を対象にしています。
参考:GCPの教科書
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GCトレーニング
Google Cloudより、オンライン学習サービス「Google Cloud トレーニングでスキルアップ」が提供されています。
「Google Cloud Skills Boost」に、デベロッパー向けの「Innovators Plus」が追加された学習プログラムです。
「Google Cloud Skills Boost」は、GCPのスキル開発、認定資格取得のためのプラットフォームです。
「Innovators Plus」はイベント、Google Cloudクレジット、認定試験のクーポンなど広範なトレーニングと認定資格の特典が提供されます。
また、初学者向けに、定期的にオンライン体験イベント「みんなで学ぼうGoogleCloud」が開催されています。タイミングによってはそちらに参加してみるのもよいでしょう。
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まとめ
GCP認定資格は、youtubeやgmailなどGoogle社が展開する自社サービスと同じネットワークであるGoogle cloudを使用したクラウドテクノロジーに関するスキルを有することを証明する資格です。
数多くあるIT認定資格のなかでも、収入面でも、大きなメリットがあります。
これからGoogle Cloudを学習する人や認定の取得を目指す人は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。