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SalesforceのApex言語(エーペックス言語)とは?特徴やトリガ・クラスの違いをわかりやすく解説

SalesforceのApex言語(エーペックス言語)とは?特徴やトリガ・クラスの違いをわかりやすく解説

Salesforceの潜在能力を引き出すApex言語。本記事では、Apexの特徴や、トリガとクラスの違いを詳しく解説します。

Java風の文法で習得しやすく、Salesforceのデータと密接に連携できるApexを活用すれば、複雑なビジネスロジックの実装や自動化が可能になります。

Apexのメリット・デメリットを理解し、効果的に活用すれば、Salesforceの機能をカスタマイズし、拡張できます。

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Apex言語とは

Apex言語は、Salesforceが提供するプログラミング言語です。

クラウド型顧客管理・営業支援システムSalesforce上でカスタムロジックを実装するために使用されます。

Apexの特長

Apexは、オブジェクト指向のプログラミング言語で、Salesforceのデータベースと連携しやすく、データの整合性を保つための機能や複数の組織で安全に動作するよう設計されています。

トリガやSOQL(Salesforce Object Query Language)を使ってデータの操作やビジネスロジックの実装がおこなえます。

ApexはJavaと似ているの?

ApexはJava言語に似た文法を持っています。

しかし、Salesforce独自の機能とシームレスに連携できるよう設計されているため、Javaとは異なる点もあります。Javaの知識があるとApexの習得は比較的容易です。

Apexトリガとは

Apexトリガは、Salesforceのデータ操作に応じて自動実行されるプログラムです。レコードの挿入、更新、削除などの特定イベント発生時に起動します。

指定したイベント発生時の処理を記述すると、データ保存前のトリガではデータ検証や値の変更、保存後のトリガでは関連レコードの更新や外部システムとの連携が可能です。

下記は、新しいDealレコードが挿入される前に起動するトリガー定義の例です。

trigger ApproveTrigger on Deal__c (before insert) {

    // 処理を記述

}

トリガはSalesforce上で直接作成・編集できるため、比較的容易に自動化を実現できます。

Apexクラスとは

Apexクラスは、Salesforce上でカスタムロジックを実装するプログラミング単位です。変数とメソッドをまとめたもので、オブジェクト指向プログラミングの重要な概念です。

Apexクラスを使うと、Salesforceの標準機能では実現できない独自の処理を柔軟に記述できます。例えば、Salesforce上のレコード操作や外部システムとのデータやりとりなどの機能を実装できます。

Apexクラスはトリガと異なり、明示的に呼び出す必要がありますが、再利用性が高いメリットがあります。

public class MyClass {

    public String myString;

 

    public void myMethod() {

        // 処理を記述

    }

}

上記例のようにclassキーワードとクラス名を指定し、中括弧内にメンバ変数やメソッドを記述します。

ApexトリガとApexクラスの違いについて

ApexトリガとApexクラスは、どちらもApex言語を使用してSalesforce上でカスタム機能を実装しますが、役割と使い方が異なります。

Apexトリガは、レコードの挿入、更新、削除などのデータ操作時に自動的に呼び出されるプログラムです。データ操作に対して特定の処理を実行できます。

一方、Apexクラスは再利用可能なプログラムの単位で、複雑なビジネスロジックや外部システムとの連携を実現できます。

使い分けの方法

Apexトリガは、データ操作に対して自動実行したい処理がある場合に使います。Apexクラスは、トリガでは実現が難しい複雑な処理を実装する際に使います。

トリガとクラスを組み合わせて使うこともできます。例えば、トリガで特定条件を満たすレコードを抽出し、抽出したレコードに対してApexクラスで実装した複雑な処理を実行するなどの使い方ができます。

適切に使い分けることで、Salesforce上のデータ操作に柔軟かつ強力なカスタム機能を実装できます。

Apex言語のメリット・デメリット

Apex言語のメリット・デメリットをご説明します。

Apex言語のメリット

Apex言語は、Salesforceの機能を拡張するためのプログラミング言語です。標準機能では実現できない複雑なビジネスロジックを実装できるため、柔軟性が高まります。

マルチテナント環境で動作するように設計されているため、セキュリティと信頼性に優れています。また、Salesforceのクラウド上で自動的に実行され、スケーラビリティも確保されます。

さらに、文法がJavaに似ているため、比較的容易に習得できます。

Apex言語のデメリット

Apexにはいくつかのデメリットもあります。Salesforce固有の言語のため、Salesforce以外では使用できません。

また、Salesforceのクラウド環境に依存するため、利用できるCPU時間やクエリ数などに制約があります。大量のデータ処理や複雑な計算をおこなう際は、パフォーマンスに注意が必要です。

開発にはSalesforce特有の制限事項やくせを理解していないと効率的なコードを書くのが難しくなります。

Apexプログラミングの開始方法

Salesforce開発者向けプログラミング言語のApexを始めるには、以下の準備が必要です。

まず、Salesforceの開発環境を設定するためTrailheadにアクセスし、アカウントを作成します。 Salesforceの学習用環境はTrailhead Playgroundと呼ばれ、サインアップ時に作成されます。

Trailheadの任意のモジュールやプロジェクトページに移動し、「Launch(起動)」ボタンをクリックすると、新しいブラウザータブでTrailhead Playgroundが開きます。

なお、学習用環境は、ストレージ容量が限られ、一定期間使用しないとデータが削除される点に注意してください。

他にも、コードエディタとしてVisual Studio Codeで開発する方法もあります。

詳しくはVS Code向けSalesforce拡張機能のインストール を参考にセットアップをおこなってください。

Apexの学習を進めるうえでは、公式ドキュメントやTrailheadのApexモジュールが役立ちます。コードを書く練習を重ねながら、徐々にApexプログラミングのスキルを高めていきましょう。

まとめ

Apex言語は、Salesforceのデータベースと緊密に連携できる強力なツールです。トリガでデータ操作を自動化し、クラスで複雑な処理を実装できます。

Apexのメリットを活かしたSalesforceのカスタム開発に興味がある方は、Trailheadを活用して学習を進めることをおすすめします。