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C++言語とは?メリット・デメリットや今後の将来性を徹底解説

C++言語とは?メリット・デメリットや今後の将来性を徹底解説

C++言語は、OSからWEBブラウザまで、高性能なアプリケーションやシステム開発に欠かせない存在です。しかし、機能の複雑さゆえ、習得に時間がかかる側面も持っています。

本記事では、C++の特徴やメリット・デメリットを詳細に解説し、C++言語の本質に迫ります。

また、C++で開発できるものや将来性も考察し、C++を学ぶ価値や、効果的な学習方法にも言及します。C++に興味を持つすべての方に役立つ情報をお届けします。

C++言語とは

C++言語は、C言語を拡張して作られたオブジェクト指向プログラミング言語です。

C言語ゆずりの高い実行効率と、オブジェクト指向プログラミング対応で、大規模で複雑なソフトウェア開発に耐えうる言語となっています。

1980年代から現代まで、多くのOSやアプリケーション開発に採用されています。

C言語との違い

C++言語はC言語をもとにしていますが、いくつかの重要な違いがあります。

大きな違いは、C++がオブジェクト指向プログラミングをサポートしている点です。C++では、クラスやオブジェクト、継承、多態性などの概念を使用できます。オブジェクト指向開発により、コードの再利用性や保守性が向上します。

また、C++は例外処理やテンプレート、名前空間などの機能も備えており、より柔軟で安全なプログラミングが可能です。

C#言語との違い

C++とC#は、設計思想や用途に違いがあります。

C++はコンパイル言語で、直接機械語に変換されるため、高速な実行が可能です。一方、C#は.NET Framework上で動作し、中間言語に変換されてから実行されます。

C++はシステムプログラミングやゲーム開発などのパフォーマンスが重視される場面で使用されることが多いのに対し、C#はWEBアプリケーションや主にWindows向け業務システムの開発で広く使用されています。

参考記事: .NET Frameworkとは?歴史やできることを解説

C++言語の歴史

C++言語の歴史は1979年に始まります。オランダ出身でベル研究所勤務のビャーネ・ストロヴストルップが、C言語にSimula67の機能を加えた「C with Classes」を開発したのが始まりです。

1983年に「C++」と名付けられ、1985年に最初の商用コンパイラがリリースされました。そして、1998年に国際標準規格ISO/IEC 14882:1998として認められました。

以降も進化を続け、C++11、C++14、C++17、C++20と定期的に新しい規格がリリースされています。各バージョンで新機能が追加され、言語の表現力と効率性が向上しています。

C++言語の特徴

C++言語は、C言語を基礎としつつオブジェクト指向プログラミングと高い汎用性を備えた強力な言語です。

コンパイル言語として高速な処理が可能で、ゲーム開発や大規模システムに広く使用されています。

クラス、継承、ポリモーフィズムなどのオブジェクト指向概念をサポートし、例外処理やテンプレートも備えています。

また、低レベルのメモリ管理や直接的なハードウェア制御が可能で、OSの開発にも広く使われています。

ゲーム、組み込みシステム、デスクトップアプリ、サーバーサイドと幅広く利用され、充実した標準ライブラリを持ちますが、多機能性ゆえ習得に時間と労力を要する点に留意が必要です。

C++言語で開発できるもの

C++言語は汎用性が高く、さまざまな分野で活用されています。

デスクトップアプリケーションの開発では、Microsoft OfficeやAdobe Photoshopなどの高性能なソフトウェアを作成できます。

ゲーム開発でも、UnrealエンジンやCryEngineなどの有名なゲームエンジンがC++で作られています。また、組み込みシステムや高性能コンピューティング、システムソフトウェアの開発にも適しています。

C++は特に、パフォーマンスが重視される場面やハードウェアを直接制御する必要がある場合に強みを発揮します。

C++開発の始め方

統合開発環境(IDE)は効率的にC++開発をおこなうために重要なツールです。

本項では、Windows用の「Visual Studio Community」とMac用の「Xcode」という人気のIDEを紹介します。

開発環境を整えたら、基本的な文法やプログラミングの概念を学びながら、実際にコードを書いて実行してみることが大切です。

Visual Studio Community

Microsoftが提供する無料のIDEで、Windows向け開発で幅広く利用されています。公式サイトからダウンロードしてインストールできます。

インストール時には「C++によるデスクトップ開発」のワークロードを選択してください。

本IDEは、コード補完機能やデバッグツールなど、開発をサポートする多くの機能を備えています。また、Microsoft製品との連携も優れているため、Windows環境での開発に適しています。

Xcode

Appleが提供する無料のIDEで、macOS上でC++開発をおこなうのに適しています。App Storeからダウンロードしてインストールできます。

新しいプロジェクトを作成する際に「Command Line Tool」を選択し、言語に「C++」を指定すれば開発環境が整います。

Xcodeにはエディタやデバッガーなどの開発ツールが統合されており、macOS向けのアプリケーション開発にも使用できます。

C++言語のメリット

まず、高速な実行速度が挙げられます。C++はコンパイル言語であり、機械語に変換されるため、インタープリタ言語より高速に動作します。

また、メモリ管理の柔軟性も利点です。プログラマーが直接メモリを制御でき、効率的なリソース管理が可能になります。

さらに、オブジェクト指向プログラミングとジェネリックプログラミングの両方をサポートしているため、大規模で複雑なソフトウェア開発に適しています。

C++はクロスプラットフォーム性も備えています。Windows、macOS、Linuxなど、さまざまな環境で同じコードを実行できます。

歴史の長いC++には、豊富なライブラリやフレームワークが存在するため、活用すると開発時間を短縮できます。

C++言語のデメリット

C++のデメリットとして、習得に時間のかかる点が挙げられます。ポインタやメモリ管理など、理解に時間のかかる概念が多く存在します。

また、コードの記述量が多くなりがちです。他の高級言語と比較すると、同じ機能を実現するために必要なコード量は多くなることがあります。

メモリ管理の自由度が高い反面、メモリリークや無効ポインタなどの問題が発生しやすくなります。適切にメモリを管理しないと、深刻なバグやセキュリティ上の脆弱性につながる可能性があります。

コンパイル時間が長いことも、C++のデメリットの1つです。特に大規模なプロジェクトでは、開発効率に影響を与えることがあります。

まとめ

C++言語は高速性と柔軟性を備えた強力なプログラミング言語です。オブジェクト指向やメモリ管理の特徴を活かし、幅広い分野で活用されています。

C++の基礎を学び、ゲーム開発やシステムプログラミングに挑戦してみてください。