Pythonのlistとは?基本的な使い方やメソッドを徹底解説

Pythonのプログラミングで、list(リスト)はデータを効率的に管理するための必須機能です。
リストを利用すると、異なるデータ型をまとめて扱え、簡単に要素の追加や削除がおこなえます。
本記事では、リストの基本的な使い方から実務に活かせる応用例まで、具体的なコードを交えて段階別に分かりやすく解説します。Pythonプログラミング初心者の方も安心して学べる内容になっています。ぜひご覧ください。
Contents
Pythonのlistとは?
Pythonのlistは、複数のデータをまとめて扱える便利な機能です。数値や文字列など、異なる種類のデータを1つの変数で管理できます。
例えば、商品の在庫管理システムを作る場合、商品名や価格、在庫数などの情報をlistにまとめて管理できます。
listは角括弧[]で囲んで表現し、要素と要素の間はカンマで区切ります。
# 商品情報をlistで管理する例
product = [“りんご”, 100, 50] # 商品名、価格、在庫数
listの特徴として、データの追加や削除が自由におこなえます。また、0から始まる番号(インデックス)で各要素にアクセスできるため、必要なデータを素早く取り出せます。
listでできること
listを使うと、データの追加や削除を簡単におこなえます。例えば、商品の在庫リストに新商品を追加したり、売り切れた商品を削除したりできます。
また、listは反復処理にも適しています。大量のデータを順番に処理する場合、listに保存されたデータを1つずつ取り出して処理できます。
データの並べ替えも可能で、数値の昇順・降順や文字列のアルファベット順の整列ができます。他にも、複数のlistの結合や分割もでき、部署別の従業員リストを全社員リストにまとめるなどの活用ができます。
listの基本的な使い方について
リストを作成し、データを扱うための基本的な手順を、具体的なコード例で見ていきましょう。
リストを作成する
リストは[](角括弧)を使って作成します。
empty_list = [] # 空のリスト
numbers = [1, 2, 3] # 数値のリスト
mixed = [1, “hello”, 3.14] # 異なる型を混在させたリスト
要素へのアクセス方法(インデックス、スライス)
リストの要素には、順番を表すインデックスでアクセスできます。
fruits = [“りんご”, “バナナ”, “オレンジ”]
print(fruits[0]) # りんご(最初の要素)
print(fruits[–1]) # オレンジ(最後の要素)
print(fruits[0:2]) # [“りんご”, “バナナ”](スライスで範囲指定)
マイナスの値では末尾から位置を指定でき、スライスを利用すると範囲指定で複数の要素を取得できます。
append・insertで要素を追加する
リストへの要素追加は、append()とinsert()メソッドを使います。
colors = [“赤”, “青”]
colors.append(“緑”) # 末尾に追加
colors.insert(1, “黄”) # 指定位置に挿入
print(colors) # [‘赤’, ‘黄’, ‘青’, ‘緑’]
append()はリストの末尾に要素を追加し、insert()は指定した位置に要素を挿入します。
remove・pop・delで要素を削除する
要素の削除方法は3種類あります。
numbers = [1, 2, 3, 4, 5]
numbers.remove(3) # 値を指定して削除
last = numbers.pop() # 末尾を削除して返す
del numbers[0] # インデックスを指定して削除
print(numbers) # [2, 4]
remove()は値を指定し、pop()は末尾の要素、delはインデックスを指定して要素を削除します。
lenで要素の数をカウントする
len()関数でリストの要素数を取得できます。
items = [“A”, “B”, “C”]
count = len(items) # 3が返される
その他の使い方について
リストには便利な機能が多くあります。
numbers = [3, 1, 4, 1, 5]
numbers.sort() # 並び替え
print(numbers) # [1, 1, 3, 4, 5]
found = 4 in numbers # True(要素の存在確認)
combined = [1, 2] + [3, 4] # リストの結合
print(combined) # [1, 2, 3, 4]
上記の例では、並び替え、要素の存在確認、リストの結合を示しています。
listの応用例
Pythonのlistは、さまざまな応用的な使い方ができます。
「リスト内包表記」を使うと、複数行のコードを1行で書けます。
# 1から10までの3乗の値を持つリストを作成する内包表記の例
cubed = [x**3 for x in range(1, 11)] # [1, 8, 27, 64, 125, 216, 343, 512, 729, 1000]
多次元リスト(リストを要素に持つリスト)も作成できます。
# 2次元の行列は以下のように作成できます
matrix = [[1, 2, 3], [4, 5, 6], [7, 8, 9]] # 3×3の行列
list全体を反復して、合計や平均を求めるのも簡単です。
numbers = list(range(10)) # 0から9までの数値を含むリストを作成
total = 0 # 合計を求めるための変数を初期化
# ループで合計を計算
for number in numbers:
total += number # numberをtotalに加算
average = total / len(numbers) # 平均を計算
print(“リスト:”, numbers) # リスト: [0, 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9]
print(f”合計:{total} 平均:{average}“) # 合計:45 平均:4.5
データの一時保存にもlistは便利です。例えば、集計処理の中間での結果をリストに保持し、あとで合計したり、CSVに出力したりできます。
Pythonのlistは柔軟なため、データ処理やアルゴリズムの実装に幅広く活用できます。
まとめ
Pythonのリスト機能は、データ構造の基礎となる重要な要素です。
商品管理や従業員リストなど、実務でも活用できる場面が多くあります。本記事で紹介した基本操作を参考に、実際のプログラミングに取り入れてみましょう。