データサイエンティストの平均年収と必要なスキルとは?
データサイエンティストは、近年政府が重視している『数理・データサイエンス・AI』などを仕事内容に含み、ビッグデータや機械学習とも関わりの深い職業です。また、注目を集めている職業でもあるため、平均年収や、必要なスキルなどについても興味を持たれている方がいらっしゃると思います。
この記事では、それらの情報に加え、求人傾向などについても説明しています。ぜひともご確認ください。
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Contents
- 1 データサイエンティストの仕事内容とは?
- 2 データサイエンティストの平均年収
- 3 年収アップは見込める?データサイエンティストを募集している業種
- 4 データサイエンティストの将来性
- 5 データサイエンティストで年収1,000万円以上稼ぐコツ
- 6 データサイエンティストが向いている人の特徴
- 7 データサイエンティストが向いていない人の特徴
- 8 データサイエンティストが年収を上げるために必要なスキル
- 9 データサイエンティストの年収を上げるためにおすすめの6つの資格
- 10 データサイエンティストがをさらにスキルを磨くには
- 11 データサイエンティストとして働ける企業
- 12 データサイエンティストとしてのキャリア
- 13 まとめ
データサイエンティストの仕事内容とは?
データサイエンティストとは、データを収集・分析・解析し、企業のビジネスや研究などに役立つ情報を見つけ出し、課題解決や、意思決定の補助あるいはそれらをおこなう職業です。この項では、データサイエンティストの仕事内容を4つピックアップしてお伝えします。
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分析基盤環境の構築
分析基盤環境の構築とは、統一化、可視化などがされていない様々なデータを収集、蓄積できるようにすることで、ユーザーにとって使いやすい環境の構築をおこないます。専門知識のないユーザーでも、データをすぐに活用できるようにすることで、ビジネスの競争力を増します。
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データの分析
企業は、ビジネス活動を通して膨大なデータを保有していることがほとんどであり、それらのデータを分析し、ビジネスに役立てる潮流が生まれています。例えば、自社直販ECサイトでの滞在時間、バナークリック率、決済方法などのデータから、どのような人が継続購入をし、どのような人が一回の利用だけで終わってしまうかなどの傾向をつかむことができます。
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市場分析
勤めている企業や業態にもよりますが、データサイエンティストは、コンサルタントやマーケティングをおこなうこともあるため、市場分析も仕事内容のひとつとなります。市場分析とは、企業が属している業界の年間総取引額や成長率、競合情報、顧客の状況や潜在ニーズなどを調べることです。また、Web上の情報を集める際は、『スクレイピング』というデータの収集・抽出をするためにプログラムを開発する場合もあります。
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分析によって得たデータの活用方法の考案
データを分析して判明した情報は、企業ビジネスの意思決定や課題解決に利用されます。そのため、データサイエンティストは、クライアント企業や自社企業の業務特性やビジネスモデルなどについての深い理解が必要になります。データを分析するだけでなく、ビジネスに関する意見も求められることがあると覚えておきましょう。
また、データサイエンティストの業務内容や、スキルセットについて解説している記事がありますので、こちらもぜひご確認ください。
※関連記事:データサイエンティストとは?業務内容や必要なスキルセットを解説
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データサイエンティストの平均年収
データサイエンティストの年収についての情報をお伝えします。
参考:jobtag(厚生労働省)
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データサイエンティストの平均年収は約637万円程度
厚生労働省が管轄している職業情報提供サイト(日本版O-NET)のjob tag(じょぶたぐ)は、職業ごとの情報を掲載しており、そこでのデータサイエンティストの平均年収は531.9万円となっています。
しかし、データサイエンティスト協会が、現役データサイエンティストを対象にした調査では791万円、後述するdoda(デューダ)や求人ボックスでの平均年収も異なっているため、情報提供元によってばらつきがあります。本記事では、それらの情報から平均を出し、約637万円程度とさせていただきました。(2022年10月現在)
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データサイエンティストの平均年収【doda】
転職支援や求人情報、アウトソーシングなどをおこなっているパーソルキャリア株式会社の転職情報サイトdodaは、2022年12月19日に平均年収ランキングを発表しました。そちらの情報では、データサイエンティストの平均年収は513万円となっています。
※参考:日本のビジネスパーソンの平均年収は?平均年収ランキング(平均年収/生涯賃金)【最新版】 – DODA
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データサイエンティストの平均年収【求人ボックス】
価格.com、食べログ、映画.comなどを運営している株式会社カカクコムの求人検索サービスの求人ボックスでは、データサイエンティストの平均年収は約700万円、年収幅は359万円〜1,240万円となっています。(2023年11月現在)
※参考:データサイエンティストの仕事の年収・時給・給料(求人統計データ)
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データサイエンティストの平均年収【アールストーン】
弊社R-Stoneのデータサイエンティスト求人数は、全55件で平均年収は約765万円、年収幅は506万円〜2000万円(2023年11月)となっています。
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類似職では収入が下がることもある
データサイエンティストは、データの収集・調整・分析に加え機械学習モデルの開発や企業へのビジネス提案など、データ分析関連の職業でも業務範囲が多岐に渡るため、データアナリストや機械学習エンジニアなどに比べて求人数が多く、収入も高くなる傾向があります。
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年収1,000万円を超えるデータサイエンティストも
弊社R-Stoneでは、データサイエンティスト求人で予定最高年収が1000万円を超えるものが全55件中に29件あり、企業の求めるスキルに合致していれば高収入を得やすい状態にあるといえます(2023年11月時点)。具体的には、データ分析からシステム開発や、ビジネス提言までの一連の業務を一人称で実行できる知識やスキル、プロジェクトマネージャーなどの経験があると、好条件の企業に応募しやすくなるでしょう。
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年齢が高いデータサイエンティストほど年収が上がる傾向に
2021年に発表したDODAの情報によると、データサイエンティストの平均年収は20代が427万円、30代が560万円、40代が609万円と、年齢が上がるごとに上昇しています。また、株式会社ライボが運営する、就職や転職に特化した匿名相談サービスの『JobQ(ジョブキュー)』でも、20歳から60歳未満のデータサイエンティストの年収は、350万円から800万円までに段階的に増加しており、年齢が高くなるにつれて年収が上がる傾向が伺えます。
※参考:【165の職種別】平均年収ランキング 最新版 – DODA
【データサイエンティストの年収】大手企業の収入は高い?ランキングで紹介
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年収アップは見込める?データサイエンティストを募集している業種
2022年3月31日に、一般社団法人データサイエンティスト協会 調査・研究委員が発表した『データサイエンティストの採用に関するアンケート』では、日本国内の一般企業において、データサイエンティストを目標通り確保できなかった企業が62%にのぼると報告されました。
また、同資料ではデータの分析・解析業務を外部委託している企業が、多数あることも報告されています。
さらに同資料では、データサイエンティスト(DS)が在籍している企業でも、30%がデータ分析業務の一部を外部委託している。という実情も明るみになりました。これらの情報から、データサイエンティストの需要に対して供給が追いついていないことがわかります。また、日経クロストレンドが2019年におこなった調査では、データサイエンティストの求人は右肩上がりとなっており、今後も人材の需要過多が続くのではないかと予想できます。
参考:マーケ系ミドルは平均年収753万円 データ系求人は7.5倍に
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データサイエンティストの人材は不足している
先述したデータサイエンティスト協会の資料や、日経クロストレンドの記事内容から、データサイエンティストが不足傾向にあることが予想されます。その理由としては、ビッグデータ解析や、機械学習モデル構築などの有用性が企業に認知され、広告代理店やITサービス企業のみならず、医療、金融、不動産、地方創生事業など、幅広い業界でデータサイエンティストのスキルが求められるケースが増えてきているからです。
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募集している業種と傾向
2021年4月7日に、データサイエンティスト協会 調査・研究委員会は、『データサイエンティストのリアル』という調査結果のなかで、データサイエンティストが従事している業種を発表しました。
※参考:データサイエンティストのリアル
こちらの調査では、IT・通信事業やコンサルティング、製造、金融、保険などの従事者が増加しており、それらの業種の企業が調査期間内に、データサイエンティストを募集・採用していったことが予想されます。また、農林業や運輸、宿泊、生活関連サービスなど、増加幅が狭い業種もありますが、増加をしていることに間違いはなく、上記資料からデータサイエンティストが求められる業種の広さを読み取ることができます。
また、弊社R-Stoneの求人内容では、英語×教育アプリ開発、社内向けBIツールの構築・運用、データ分析コンサルティング、美容情報サイト、証券会社などで数値リサーチを始めとした業務があり、IT・通信事業やコンサルティングに属する求人が多くなっています。
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データサイエンティストの将来性
データサイエンティストの将来性が高い理由は、以下の3つの点から説明できます。
・ビッグデータの将来性が高い
ビッグデータは、日々生成されていく膨大かつ多様なデータのことで、こうしたビッグデータをビジネスに活用するケースが増えています。例えば、小売業では、様々なデータのうち何が売上に影響してくるのかを分析します。地域、店舗、天候、季節、商品など様々なデータをマーケティング戦略などに活かし、売上の拡大を目指します。小売業だけでなく、鉄道業、建設業、金融業など様々な業界でビッグデータが活用されています。
・AIの将来性が高い
ビッグデータによる機械学習により、AIの進歩が進み、AIは様々なことができるようになりました。音声認識、画像認識、文章理解、分析などができるようになり、AppleのSiriやAmazonのAlexa、自動運転などビジネスにも活用されるようになりました。今後、まずますAIの活用が期待されています。
・ITエンジニアの不足
経済産業省の発表によると、2030年には最大79万人のIT人材が不足すると予測しています。また、国立社会保障・人口問題研究所の将来推計によれば、2030年には日本の人口は1.166億人まで減少すると予想されています。日本の労働力不足、IT人材の不足は拡大化の傾向にあります。
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データサイエンティストで年収1,000万円以上稼ぐコツ
データサイエンティストで年収1000万円以上稼ぐコツについて解説します。
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外資系企業に就職する
データサイエンティストは、日本ではまだ年収の高い職種としては知名度は高くありませんが、海外では評価の高い国がいくつかあり、例えばアメリカなどは、平均年収で1000万円を超えています。外資系は、実力主義で年収が決まる会社が多く、実力次第で20代からでも年収1000万円を目指すことも可能です。年収1000万円以上を目指すなら、外資系の企業に就職するという方法が考えられます。
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大手企業に就職する
日本でも、大手メーカー、大手コンサルティングファームを中心に年収1000万円を超える企業があります。新卒でこうした企業への就職を目指すか、転職を目指すのも方法の一つです。
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フリーランスに転向する
データサイエンティストとしてのスキルや実力が認められているのなら、フリーランスとして独立するのも一つの方法です。フリーランスは自分がやった分だけ収入が増えるため、案件をこなしながら、少しずつクライアントを増やしていき、案件数を増やしていくことで、年収1000万円超えを目指すことも可能です。
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データサイエンティストが向いている人の特徴
データサイエンティストに向いている人の特徴を解説します。
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コツコツ作業するのが好き
データサイエンティストの仕事は、分析基盤環境の構築、市場、データの分析、そして、分析から得たデータの活用方法の考案です。データを集めるための環境は整っているとはいえない場合がほとんどで、その際は、まずはその環境構築から始めなければなりません。また、データを集め、その膨大なデータの中から何が重要で何が重要ではないのか、などの選定作業は正解がなく、多くの時間がかかるでしょう。いざ集めたデータから仮説を立てても、クライアントに評価されるかどうかも分からず、またクライアントから評価されても、実際にビジネスに有効なのかも分かりません。膨大なデータ、分析、仮説などと常に向き合っていくことが求められます。
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数字に関することが得意
データサイエンティストがおこなう分析は、数学や統計学の専門知識が求められます。こうした学問が得意な方はデータサイエンティストの適性は高いといえます。
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論理的な思考ができる
データサイエンティストは膨大なデータと向き合い、その中から、必要な情報、不要な情報を抽出し、仮説を立てる必要があります。こうした工程は、論理的な思考力が必須です。
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データサイエンティストが向いていない人の特徴
データサイエンティストに向いていない人の特徴を解説します。
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柔軟性がない
データサイエンティストは、日本では比較的新しい職種のため、何をする職業なのか理解していない人が多いのが現実です。そうした理解を説明する必要がある場面では、説明したり、仕事をするうえでの環境が整っていない場合は、必要な環境を用意してもらったり、提案時にビジネスにおけるデータ活用の有用性が理解してもらえない場面では、理解に努めたり、と柔軟性が必要な局面が多くあります。こうした柔軟性がないと、クライアントからの評価を得られないという結果になることもあります。
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感覚でものを考えがち
ビジネスにおいて、感覚や常識によって判断する、ということが重視される局面は多くありますが、データサイエンティストの仕事は、そうした人間的な感覚によらず、あくまでデータが示す事実から仮説を考える必要があります。データを少しみただけで、感覚的にものを考えているうちは、データサイエンティストとしての評価は高まらないでしょう。
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データサイエンティストが年収を上げるために必要なスキル
データサイエンティストが年収を上げるために必要なスキルを3つお伝えします。
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統計学・機械学習の知識
データサイエンティスト協会は、データサイエンティストのスキルを定義する指標として、『スキルチェックリスト ver4.00』を公開しています。スキルチェックリストでは、スキルレベルによって4段階の区分があり、3段階目の組織全体の課題に対応、マネジメントすることができる棟梁レベルのスキルを持っている人材は少ないというデータがあります。
上記資料にある、『ビジネス力』、『データサイエンス力』、『データエンジニアリング力』のなかで、統計学や機械学習の知識は、『データサイエンス力』に該当します。これらの情報から、現役のデータサイエンティストであっても棟梁レベルに満たない方が多いと推察されますので、データサイエンティストとして就業することができても、勉強を続けていく姿勢が重要であるといえるでしょう。なお、統計学や機械学習の詳しい内容については下記参考のリンクからご確認ください。
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ITスキル
ITスキルは、スキルチェックリストでは、『データエンジニアリング力』に該当します。上述したように、棟梁レベルのスキルを持っていない方のほうが多いと推察されますので、継続的に学習をして能力を高める必要があります。データサイエンティストとしてITスキルを高めるためには、SQLのデータ整理やクラウド、オンプレミスでの環境構築、AIシステム運用などの知識が必要なため、『Pythonエンジニア認定データ分析試験』や『データベーススペシャリスト試験』、『AWS認定資格』などの関連する資格取得を目指すこともおすすめです。
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ビジネス的センス
ビジネス的センスとは、スキルチェックリストでは、『ビジネス力』に該当します。上述した画像資料では、3分野のなかで1番棟梁レベルが多くなっていますが、それでも2020年の調査では、全体の24%となっています。スキルチェックリストでは、2段階目から4段階目の項目のなかで、『課題の解決』、『データの構造化』といったワードが度々記載されており、データサイエンティスト業務において、重要なスキルであることが伺えます。また、データサイエンティスト業務で重要なコンサルティングや、マーケティングの視点からの提案についての勉強もしていくとよいでしょう。
また、データサイエンティストの仕事は、ビジネスに直接影響を与えることから経営層と直接コミュニケーションをする機会も多いため、コミュニケーションをする際は、丁寧な言葉遣いを心がけ、直接会う際は、清潔な服装など印象を害さない格好をするように心がけましょう。
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データサイエンティストの年収を上げるためにおすすめの6つの資格
データサイエンティストの年収を上げるためのおすすめの資格を6つ解説します。
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Python 3 エンジニア認定基礎試験
データサイエンスが主に利用するプログラミング言語は、PythonとR言語です。Pythonは、機械学習やAI開発などに活用されており、データサイエンスと相性が良いだけでなく、汎用性の高いプログラミング言語です。ITSS(ITスキル標準)レベル1相当の基礎的な試験となっています。
参考:Python 3 エンジニア認定基礎試験(Pythonエンジニア育成推進協会)
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データサイエンティスト検定 リテラシーレベル
データサイエンティスト検定 リテラシーレベルは、
データサイエンティストに必要なデータサイエンス力・データエンジニアリング力・ビジネス力について、見習いレベルの実務能力や知識の証明に加え、数理・データサイエンス・AI教育のリテラシーレベルの実力を有していることを証明する
資格です。
参考:データサイエンティスト検定™ リテラシーレベル(データサイエンティスト協会)
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OSS-DB技術者認定試験
OSS-DB技術者認定試験は、データベースの知識、構築、運用といった、企業から必要とされるデータベース技術者を認定する資格です。
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統計検定、統計検定データサイエンス
統計検定、統計検定データサイエンスは、統計質保証推進協会が運営、認定する資格試験です。統計学に関する知識やビジネスなどへの活用力などを評価します。統計検定は1級から4級まであり、統計検定データサイエンスは基礎、発展、エキスパートの3つがあります。
参考:統計検定:Japan Statistical Society Certificate
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統計調査士
統計調査士には、統計調査士と専門統計調査士の2つがあります。統計、調査全般に関する知識を評価します。
参考:統計検定 統計調査士
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情報処理安全確保支援士試験
情報処理安全確保支援士試験は、サイバーセキュリティとその対策に関する知識と活用力などを評価します。
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データサイエンティストがをさらにスキルを磨くには
データサイエンスについて学べる教材や講座を紹介します。
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無償公開されている教材で学ぶ
数理・データサイエンス・AIを習得できるような教育体制の構築・普及を目指している『数理・データサイエンス・AI教育強化拠点コンソーシアム』では、東京大学が事業を実施している数理・情報教育研究センター(MIセンター)で無料教材を公開しています。リテラシーレベルから応用基礎レベルまでの教材が揃っていますので、まずはここからデータサイエンスの勉強を始めることもおすすめです。
※参考:大学間コンソーシアム – 数理・情報教育研究センター
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大学等で公開されている講義の受講
総務省統計局は、株式会社ドコモgacco(ガッコ)が提供している『gacco』という大学レベルの講座を無料で勉強できるサービス内で『社会人のためのデータサイエンス入門』、『社会人のデータサイエンス演習』という講座を開講しています。
また、京都大学などでは有償のデータサイエンス講座もありますので、気になった方はこちらもご確認ください。
京都大学データサイエンス講座 | 京都大学オープンアカデミー
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オンライン教材の活用
オンライン学習プラットフォームのUdemy(ユーデミー)では、『データサイエンティスト養成講座』を開講しています。Udemyでは講座ごとに購入し学習していく形になっているため、自分が興味のある内容や苦手な内容ごとに受講していくことが可能です。下記参考リンクから特設ページに訪問できますので、こちらもぜひご覧ください。
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データサイエンティストとして働ける企業
データサイエンティストは、ビッグデータやAIなどの技術を活用している企業で求められています。具体的には、小売・流通業、製造業、建設業、食品業などで、ビッグデータがビジネスに導入されており、特に大企業ではデータサイエンティストの採用が積極的におこなわれています。弊社アールストーンでも55件の求人案件があります。
参考:デジタルデータの経済的価値の計測と活用の現状に関する調査研究の請負報告書
データサイエンティスト・アナリストの求人一覧(アールストーン)
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データサイエンティストとしてのキャリア
データサイエンティストに転職するための方法を2つお伝えします。
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IT系職種から転職する
データサイエンティストはエンジニア領域の職務もおこなうため、IT系職種で働いている方は転職しやすいといえるでしょう。なかでも、データベースエンジニアやインフラエンジニアは共通している業務内容も多いため、足りない知識やスキルである『ビジネス力』や、『データサイエンス力』を身につけることで面接などで有利になることが予想されます。また、データサイエンティストの多くが利用する、PythonやR言語を利用した開発経験があると、評価されやすくなるでしょう。
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関連職種で経験を積んでから転職する方法も
データサイエンティストは、コンサルタントやマーケティング領域の職務をおこなうため、関連職種から転職するケースも見受けられます。コンサルタントやマーケティング職種から転職する場合は、『データエンジニアリング力』が不足すると考えられます。そのため、プログラミング学習時は参考書に加えて、『Progate(プロゲート)』や『paiza(パイザ)ラーニング』といったオンライン学習サービスや、各種講座などを利用して知識をつけていきましょう。
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まとめ
データサイエンティストの平均年収約637万円は、国税庁が令和3年9月に公開した『令和2年分 民間給与実態統計調査』の平均給与433 万円を上回る結果となっています。加えて、年収1,000万円以上の求人も多く見受けられるため、収入面から見ても魅力的な職業の一つです。
しかしながら、データサイエンティストは必要になるスキルが多岐に渡るので、専門知識の幅が広い職業になっています。そのため、就業や転職をするまでに、ある程度の努力が必要になることは間違いありません。データサイエンティストを目指している方は、少しずつ知識やスキルを深めていくようにしましょう。
※参考:民間給与実態統計調査 – 国税庁