Salesforceエンジニアへの転職に必要なスキル・資格とは?
Salesforceエンジニアは、多様化・専門化が進むエンジニア職の一つで、近年は転職サイトでも目立つようになっている人気の職種です。Salesforceエンジニアは、セールスフォース・ドットコム社が提供する「Salesforce」の導入支援、開発、保守などをおこないます。今回は、Salesforceエンジニアにフォーカスして、その仕事内容や転職のために必要なスキル・資格などについて解説していきましょう。
Contents
- 1 Salesforceとは?
- 2 転職前にチェック!Salesforceエンジニアの仕事内容
- 3 Salesforceエンジニアとしての転職に必要なスキル
- 4 Salesforceエンジニアとしての転職に有利な資格
- 4.1 Salesforce 認定 Platform アプリケーションビルダー
- 4.2 Salesforce 認定 Platform デベロッパー
- 4.3 Salesforce 認定 Data Architecture and Management デザイナー
- 4.4 Salesforce 認定 Sharing and Visibility デザイナー
- 4.5 Salesforce 認定 Development Lifecycle and Deployment デザイナー
- 4.6 Salesforce 認定 Identity and Access Management デザイナー
- 4.7 Salesforce 認定 Integration Architecture デザイナー
- 4.8 Salesforce 認定 Heroku Architecture デザイナー
- 4.9 Salesforce 認定 B2C Commerce デベロッパー
- 4.10 Salesforce 認定 JavaScript デベロッパー
- 5 まとめ
Salesforceとは?
Salesforceエンジニアの解説に入る前に、Salesforceについておさらいしておきましょう。Salesforceは、セールスフォース・ドットコム社が提供する統合CRMプラットフォームです。企業と顧客をつなぐクラウド型のビジネスア支援アプリケーションであり、営業、マーケティング、コマース、サービスなど、すべての部署で顧客情報を一元管理することができます。商談管理、見積もり、ワークフロー、売上の予測・分析、社内ソーシャルネットワーク、メール配信など、顧客関係管理(CRM)や営業支援(SFA)を主としたマルチな機能を備えています。
Salesforceは、CRMプラットフォームとして世界No.1シェアを誇っており、名だたる大手企業から中小企業まで15万社以上の導入実績があります。自社にとって必要な機能だけにカスタマイズできるのがSalesforceの魅力の一つであり、コストを抑えて導入できることから中小企業でもSalesforceの導入が進んでいます。
転職前にチェック!Salesforceエンジニアの仕事内容
Salesforceには非常に多くの機能がありますが、導入に際しては、必要な機能だけを自由に選択したり、自社に合わせて機能をカスタマイズしたりすることができます。Salesforceの導入効果を最大化するためには機能の選択・カスタマイズが必須であり、自社の業務に合わせた導入ができないと顧客関係管理や営業支援の効果が十分に得られません。
そこで、業界を問わず多くの企業で求められるようになっているのが「Salesforceエンジニア」です。Salesforceエンジニアは、Salesforceの導入支援、開発、機能拡張、運用などを手掛けるエンジニアのこと。企業のニーズや課題を把握したうえで、適切なSalesforceの機能やカスタマイズを提案し、それを実装していきます。
Salesforceエンジニアは、クライアントが必要としている機能を見極めることはもちろん、コストを削減するため、また処理性能を高めるために不要な機能を省いて導入することも求められます。運用開始後は、ビジネスの変化に対応して柔軟に機能を拡張していくことが求められますし、エラーやバグの修正などの保守業務も担います。
Salesforceは堅調にシェアを拡大しているプラットフォームであり、Salesforceに関する知識・技術を習得すれば、エンジニアとしての活躍の場は広がるはずです。エンジニアとしてキャリアアップや好条件での転職をお考えなら、Salesforceエンジニアを目指すのは有力な選択肢になるでしょう。
Salesforceエンジニアとしての転職に必要なスキル
Salesforceエンジニアとして転職する際には、一般的に以下のようなスキルが求められます。
クライアントの業務理解
Salesforceエンジニアとして転職するためには、クライアントの事業内容や業務内容を理解する力が重要になってきます。営業やマーケティング、カスタマーサポートなど、Salesforceが効果を発揮する領域は多岐にわたります。Salesforceの導入効果を最大化するためには、Salesforceエンジニアがクライアントの事業内容や業務の流れを深く理解していなければいけません。それができて初めて、クライアントの課題・ニーズに最適な機能やアプリケーションを見極められるのです。
コミュニケーションスキル
クライアントの業務理解にも関連することですが、Salesforceエンジニアにとってクライアントとのコミュニケーションは非常に重要です。クライアントが口にする要求だけでなく潜在的なニーズまで汲み取ったうえで開発・カスタマイズをしないと、どこか的外れなSalesforceになってしまい、クライアントの課題解決や売上向上を実現することはできません。その意味で、Salesforceエンジニアには高度なコミュニケーションスキルが求められます。
Salesforceの開発言語「Apex」のスキル
Salesforceにはコードを書かなくても使える標準のカスタマイズ機能が用意されていますが、それだけではクライアントのニーズに対応しきれない場合があります。Salesforceを最適な形にカスタマイズするためには、Salesforceの開発基盤であるForce.com上で使用されている独自の言語「Apex」に関する知識・スキルが必要になります。
Salesforceエンジニアとして有利な転職をしたいなら、Apexのスキルは必須だと考えておきましょう。Apexを使うことができれば、既存の機能では対応できないような複雑な業務プロセスにも対応でき、クライアントの細かいニーズに応えられます。
なお、ApexはJavaをベースとしたプログラミング言語であり、Javaとの共通点が多くあります。そのため、Apex未経験でもJavaでの開発経験が豊富なエンジニアであれば、Salesforceエンジニアとして転職できる可能性は十分にあります。
Salesforceエンジニアとしての転職に有利な資格
Salesforceには独自の認定資格があり、業務の担当別にいくつかのカテゴリ・資格が用意されています。基本資格と上位資格で構成されており、基本資格の合格後に上位資格を受験できます。資格保有者は各分野の即戦力であることを証明できるため、有利な転職が期待できるでしょう。
Salesforceエンジニアを目指す人は、Salesforce認定資格のカテゴリ「開発者」「アーキテクト」の資格を取得しておくのがおすすめです。「開発者」「アーキテクト」向けの基本資格をご紹介します。
Salesforce 認定 Platform アプリケーションビルダー
Salesforce Platformの宣言的カスタマイズ機能を使用したカスタムアプリケーションの設計、構築、リリースのスキルを習得していることを証明する認定資格です。
Salesforce 認定 Platform デベロッパー
Salesforce Platformでの宣言的およびApex、Visualforceのプログラミング的機能を含むカスタムアプリケーション開発スキルを習得していることを証明する認定資格です。
Salesforce 認定 Data Architecture and Management デザイナー
アーキテクチャ環境と要件を評価し、エンタープライズデータの管理に最適な、信頼性、スケーラビリティ、パフォーマンスに優れたソリューションを設計する知識があることを証明する認定資格です。
Salesforce 認定 Sharing and Visibility デザイナー
アーキテクチャ環境と要件を評価し、共有と可視性の要件を満たす、信頼性、スケーラビリティ、パフォーマンスに優れたテクニカルソリューションを設計する知識があることを証明する認定資格です。
Salesforce 認定 Development Lifecycle and Deployment デザイナー
アーキテクチャ環境と要件を評価したうえで、その要件を満たす管理ソリューションを実装することができる知識があることを証明する認定資格です。
Salesforce 認定 Identity and Access Management デザイナー
アーキテクチャ環境と要件を評価し、シングルサインオン(SSO)の要件を満たす、信頼性、スケーラビリティ、パフォーマンスに優れたソリューションを設計する知識があることを証明する認定資格です。
Salesforce 認定 Integration Architecture デザイナー
アーキテクチャ環境を評価し、エンドツーエンドの統合要件を満たす、信頼性とスケーラビリティに優れたテクニカルソリューションを設計する知識があることを証明する認定資格です。
Salesforce 認定 Heroku Architecture デザイナー
アプリケーション開発のベストプラクティスとそのHerokuへの適用法を認識し、Herokuでスケーラブルなアプリケーションを構築する方法を理解し、HerokuのユースケースやHerokuのベストプラクティスの適用法の知識があることを証明する認定資格です。
Salesforce 認定 B2C Commerce デベロッパー
Commerce Cloud Digitalを使用したeコマースソリューション開発の知識やスキルを習得していることを証明する認定資格です。
Salesforce 認定 JavaScript デベロッパー
1つ以上のフレームワークでJavaScript言語を使用してフロントエンドまたはバックエンドアプリケーションを開発し、効率とメンテナンス性に優れた再利用可能なソリューションを設計、開発、テストできるスキルを習得していることを証明する認定資格です。
※参考:資格一覧 – セールスフォース・ドットコム
https://tandc.salesforce.com/credentials
まとめ
Salesforceの導入企業が増加するのにともない、Salesforceエンジニアの需要も高まっています。転職マーケットにおいても注目の職種の一つになっており、今後も求人数の増加が見込まれています。エンジニアとして市場価値を高めたい方や有利な転職をしたい方は、Salesforceエンジニアを目指してみてはいかがでしょうか。