エンジニアが求める環境がここに。進化を続けるギフティのエンジニア組織やカルチャーはどのようなものなのか?
取締役 CTO 柳瀬文孝氏
小さな感謝の気持ちと一緒に、メールやLINEなどで 気軽にギフトを送れるソーシャルギフトサービス「giftee」(ギフティ)。2011年のローンチから順調に拡大を続けており、現在では会員数110万人、3万店以上の店舗で使用できるまでに成長した。さらに、2018年にはマレーシアに現地法人を立ち上げ、グローバルでのサービス展開にも注目を浴びている。このように進化を続けるギフティのエンジニア組織やカルチャーはどのようなものなのか?サービス開始直後からシステムの企画・開発を一手に引き受けてきた取締役CTOの柳瀬氏にお話を伺った。
インターネットこそ世界を変えるテクノロジーだと、学生時代から信じていた
グローバル展開も進んでいるソーシャルギフトサービス「giftee」
ギフティ創業期からCTOとして活躍している柳瀬さんですが、ギフティとの出会いをお聞かせください。
柳瀬氏:ギフティ代表の太田と私が、アクセンチュアで同期入社だったのがそもそものきっかけです。太田の独立後に声をかけてもらいましたが、私自身はアクセンチュアで2年半ほど働いていました。
柳瀬さんは学生のころからエンジニアを目指していたとお聞きしています。柳瀬さんとWebとの出会いはいつ頃ですか?
柳瀬氏:小学生の時からゲームセンターに通っていて(笑)。「ストリートファイターII」にハマって、最初は雑誌でゲームの攻略情報を集めていましたが、高校生になる頃にはネットで情報を集めるようになりました。常に情報が更新され、コミュニティもあり、色々な使い方ができるネットのおかげで、ゲームとの向き合い方が変わったんです。その時にネットで世の中が変わると、子どもながらに思っていました。 大学では情報科学を専攻しながら、エンジニアを目指していました。就職活動時は、GoogleやYahooといった、Web系のサービス会社にチャレンジしたいと思っていたんです。しかし、私が就職活動していた当時は、行きたい会社の新卒採用がなかった。なので、まずはSIerに入社して自力つけて、それから転職しようと考えていました。太田の誘いに応えられたのも、自分のキャリアとマッチしていたのが大きかったですね。
大学でも色々とモノづくりをしていたそうですが、具体的にどのようなことをしていましたか?
柳瀬氏:友人など身内で使うネット掲示板や、自分用のブログをScratchから書いていました。また、当時はFirefoxがブラウザとして流行っていて、そのエクステンション(ブラウザ拡張)を開発。Firefoxのコミュニティで誰でも使えるように公開したりしていましたね。
安定していても、現状に危機感を感じていた
ギフティ代表 太田さんの最初の印象はいかがでしたか?
柳瀬氏:他の同期より浮いてるなと(笑)。実は、アクセンチュアの研修担当の先輩社員が、「社長になるならこいつだ」という新卒を何名か挙げていたのですが、そのメンバーに太田も入っていたんです。彼も凄いですが、当時それを見抜いていた先輩社員も凄いなと、今でも思っていますね(笑)。研修でも感じていましたが、彼は社長になる素養をあの頃から備えていました。
ギフティへの入社を太田さんから打診された時のことをお聞かせください。
柳瀬氏:彼と組むのは楽しそうだし、ギフティの最初に描いていたコンセプト=「喫茶店で過ごす時間を贈る」という言葉にも共感できました。当時、私はメイド喫茶にはまっていて(笑)。だから、受け入れやすかったんですよね。「オンラインで、小さなありがとうをスマートに贈る」というのも面白いし、仮に失敗しても人生経験としてプラスになると思ったんです。 最初は副業として土日に手伝う形をとっていましたが、Open Network Labのアクセラレータープログラムで賞をいただいて、資金調達ができたのをきっかけにフルタイムで参加することを決意し、2011年の3月にジョインしました。サービスも3月1日にリリースしたのですが、10日後に東日本大震災が起こりました。…この時期のことは、一生忘れることはないでしょう。
グローバルで高い評価を得ているアクセンチュアから、スタートアップであるギフティにジョインすることに対して、リスクは感じていなかったのですか?
柳瀬氏:正直、アクセンチュアにいる方が怖いと思っていました。ずっと同じプロジェクトを担当し、アクセンチュア独自のフレームワークで、開発言語もJavaで周辺技術も古くなっていました。5年後は安定していても、その先の不安が大きかった。会社からはありがたいことに高い評価をもらっていましたが、ある時期からこの先役職が上がっていくと、最終的にはお客様から案件を取れないと評価されなくなるな、と感じてしまったんです。そして、それは自分がやりたいことだったのかと、疑問符がついていたんです。
そういったお考えの中で、ギフティへのジョインを決意したと。今でもその決断は間違っていなかったと思っていますか?
柳瀬氏:結果論ですけど、ギフティに入って正解だったと思っています。ただし、アクセンチュアでの経験も非常に役立っています。自分を育ててくれた会社ですし、退職する際も「夢が破れたら戻っておいで」と言ってくれました。そこには感謝の気持ちしかありません。
“世の中を変えている”という、手応えを感じられる
ギフティはBtoC向けのサービスがメインとなります。色々なサービスをリリースする中で、エンジニアとしての楽しさや、やりがいはどこにあるとお考えですか?
柳瀬氏:やはり、人のリアルな行動を変えて、それを実際に目にできることですね。私たちが仕掛けたキャンペーンでドーナツ屋に行列ができたり、SNSで反響を見ることができます。私自身、コーヒーを買うために店で並んでいたら、目の前のお客さんがギフティを利用している場面を見かけることも多々あります。エンジニアとして、世の中に影響を与えるサービスに関わっていると実感していますね。
ギフティのユーザー数は110万人、使用できる店舗は3万店以上になります。成長著しいサービスに関わり、自分が世の中の役に立っていることを実感できるわけですね。
柳瀬氏:その通りです。また、当社のサービスはさまざまありますので、BtoC向け、BtoB向けの両方を経験できます。SIer的な上流工程を担える場もありますし、逆にSIerからWebサービスにうつりたいと考えるエンジニアも大歓迎です。チームもBtoC向け、BtoB向けに分かれていますので、適正や希望を考慮して配属も可能です。
柳瀬さんが手がけているエンジニアの組織づくりや評価制度、環境づくりなどをお聞かせください。
柳瀬氏:会社としてエンジニアに高めてほしいスキルはありますが、どのように高めるかは人それぞれ方法があります。そこは柔軟に考えて、時間もお金も自由に使えるようにしています。勉強会(カンファレンス)へ行く人もいれば、IoTデバイス購入してSaaSのサービスを試したりする社員もいます。いちいち会社に確認することなく自由に動ける、エンジニア向けのトレーニング制度といったところでしょうか。
IoTデバイスですと、ギフティのサービスとあまり関わりがないように思いますが、そういった領域の勉強でも可能だと?
柳瀬氏:そうですね。それらを使って社内に還元しているエンジニアが当社には多くいます。例えば、IoTデバイスを使用して、社内の勤怠管理システムを開発したエンジニアがいます。開発したデバイスに入館管理のカードをかざすと、何時に出勤して帰ったかが記録される仕組みです。他にも、今日みなさんが受付で操作したiPadの入館システムも当社の社員が開発したものです。タスク管理ツールを開発し、社内に共有しながらフィードバックをもらって、PDCAを回しながら改善しているエンジニアもいますよ。
一般的な会社だと、業務外のことに注力すると生産性が低くなるといった指摘される場合があります。ギフティだと、トレーニング制度の時間内だったら自由にできるんですね。
柳瀬氏:トレーニング制度の時間内であれば、自由に時間が使えます。なので、チャレンジしたいマインドがあるエンジニアは、当社の文化が合うかもしれませんね。今進行しているのが、社内に資料用の書籍が大量にあるので、それをシステム化して整理するプロジェクトです。書籍のバーコードやISBNで管理して、本棚のどこにあるといった部分まで把握できるように、手を挙げた社員が中心となって取り組んでいます。
ギフティの志に共感できれば、きっと活躍できる
開発言語は主にRubyだと聞いています。
柳瀬氏:アクセンチュアではJavaを使用していたので、「Rubyが面白そうだね」といった感じで選びました。しかし、今後もRubyを使い続けるとは決まっていません。開発の前に言語の選定をみんなで行っていますが、必要に応じて変えています。Reactなどを組み合わせた、フロントのフレームワークもありますよ。
入社時にRubyを使える方は多いですか?
柳瀬氏:そうでもなくて、逆にRubyをやりたい人が入ってくることが多いですね。フォロー体制があるので、入社時にRubyができなくても大丈夫。どちらかというと、会社のカルチャーに合うかどうかの方が重要視しています。
ある一定のスキルは見つつも、会社のカルチャーに合う人材を求めていると?
柳瀬氏:行動指針の一つに“スーツギーク”という言葉があって、もともとはインドの言葉でスーツがビジネス、ギークが開発という意味。両方できるのが理想ですが、当社では最低限お互いを理解していこうという考え方です。技術だけに興味があるのではなく、それを使って世の中を変えたい。そのために、事業側と協力できるエンジニアを求めています。
ギフティの掲げている4つの行動指針
最近入社しているエンジニアの傾向を教えてください。
柳瀬氏:当社のサービスや理念に共感を持つエンジニアが多いですね。ギフティでなければならない理由として、“感謝のシーンで使えるサービスである”、“子どもに誇れる仕事である”といった意見をくれたエンジニアがいます。
エンジニアに決定権を与えられる組織でありたい
ギフティのエンジニアチームの編成を教えてください。
柳瀬氏:事業部制を採用していますので、エンジニアは各事業部に配属されています。現在、18名のエンジニアが4チームに分かれています。私が全事業部を統轄していますが、スピーディに開発していくために権限は各事業部に委譲しています。技術選定も各事業部が決めていますし、その選定プロセスが正しければ全面的に認めています。今後はさらにこの動きを加速させて、小さなCTOが各部にいるイメージにしていきたいです。人材採用の権限も与えていますので、エンジニアの意見が重要視されている環境です。
社員同士の繋がりはいかがですか?業務以外で活動しているなど、参考になる事例があれば。
柳瀬氏:部活動でフットサルやスノボー、釣りに行ったりしている社員がいます。他にも、去年は箱根に社員旅行へ行きました。家族がいる社員も参加しやすいように、希望者は日帰りでもOKにしたんですが、それでも8割くらいの社員が一泊していましたよ。今年の1月4日は全員で初詣に行きました。
柳瀬さんは何か部活に入っていますか?
柳瀬氏:私は10名ほどが在籍しているスプラトゥーン部に入っています(笑)。Nintendo Switchを会社に8台持ち寄って、4対4の対戦が成立しました。それがきっかけで、交流を兼ねたスマブラ大会を社内外のエンジニアを集めて開催します。ゲーム大会だけでなく、技術寄りのイベントについても2月から継続的に開催していく計画です。
技術的なイベントに関しては、具体的にどのような領域のことをお話しされるのですか?
柳瀬氏:2月のトピックスは負荷検証に絞って、当社の知見を共有していきます。おかげさまで事業を拡大でき、大型案件も増えてきたので、大きな負荷検証が実現できました。そういった部分の経験をお話しします。第二弾は個人開発にフォーカスして、先程も出た好きなプロダクトを開発している話など、エンジニアの方に面白がってもらえるテーマを発信していきます。学びや気付きがあればいいと思ったので、講師役も社内のエンジニアに声をかけて、持ち回りで行っていきます。
今後のギフティの展望をお聞かせください。
柳瀬氏:去年からマレーシアを足がかりに、東南アジアに進出しました。マレーシアの現地法人では、日本で開発されたサービス・システムをローカライズしてリリースします。今後はベトナムやタイ、インドネシアに広げて、私たちのサービスをどんどん世界に発信していきます。 その他にもインフラ領域において専門的な部署を立ち上げ、横断的にシステムを支えていく予定です。システムの稼働を安定させつつ、新しいことにもチャレンジしていく。その両輪で動いていきたいですね。
最後に、ギフティに入社を考えているエンジニアへメッセージをお願いします。
柳瀬氏:当社のビジネスや理念に興味がある方に、ぜひご入社いただきたいです。サービスやシステムを売って終わりではなく、使ってもらう部分まで考えて開発を進めていきたいですね。急成長中の会社ですので、これから改善していく部分がたくさんあります。建設的な意見を持ち寄って、組織づくりまで共に頑張っていきましょう。
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