品質保証に特化し、IT業界の構造に変革をもたらすSHIFTで働く「価値」とは?
執行役員 兼 ビジネストランスフォーメーション事業本部 事業本部長 菅原要介氏
日常的に使うスマートフォンアプリや仕事で必要な各種アプリケーションなど、身の回りには数えきれないほどのソフトウェアが存在している。それらのソフトウェアが正常に動かず、バグばかりだったら…。生活も仕事も、ままならないだろう。実は、ソフトウェアの品質を担保することに特化した事業を展開する企業が存在する。それが、株式会社SHIFTである。2005年に創業し、ソフトウェアの品質保証・テスト事業にフォーカスするという、斬新なビジネスモデルで急成長を遂げている。同社の役員として、事業全体を牽引しているのが、菅原氏だ。 IT業界を変革しようというSHIFTの強みや同社でのキャリア形成などについてお話を伺った。
製造業向けコンサルタントからの転身。“ワクワクする”という直感を信じて
まず始めに、菅原さんのプロフィールについてお伺いさせてください。2008年にSHIFTに転職されたとお伺いしていますが、それ以前はどういった仕事をされていたのでしょうか?
菅原氏:SHIFTに入社する以前は、製造業向けの業務プロセス改善コンサルタントをしていました。SHIFTの創業者であり代表でもある丹下も、以前は同じ会社で働いていたんです。私が新卒で同社に入社して数か月後には、丹下は独立してSHIFTを立ち上げるのですが、当時社内で「1年で2億円を稼ぐ」という伝説のコンサルタントでした(笑)。
2億円!それはすごいですね。
菅原氏:そんな丹下から誘ってもらったことで、SHIFTへの転職を決めたんです。とある週末の夜に丹下から声を掛けてもらって話をしたのですが、休み明けの月曜日にはもう辞表を提出していました(笑)。 当時、SHIFTはBtoC向けのアプリを自社開発していたんですが、丹下率いる10名ほどの仲間たちと、サービスを企画して、開発する。そんな環境がとても魅力的で、すぐにSHIFTへの転職を決めたんです。
不安や迷いはなかったですか?
菅原氏:なかったですね。未知の世界であったことと、新しい何かを仲間と生み出すということに、すごくワクワクしたのを覚えています。今では、自分の直感を信じて良かったと思っています(笑)。
IT業界で、「テスト・品質保証を専門家に任せる」という開発スタイルが定着してきた
その頃のSHIFTさんは、事業の軸がBtoC向けの自社サービスだったんですね。現在は事業ドメインがBtoB向けのソフトウェアの品質保証・テストですが、事業を転換されたのはいつ頃でしたか?
菅原氏:2010年頃でしょうか。BtoC向けの自社サービスはなかなか成果が出ず、一方その傍らで製造業向けのコンサルティングサービスも提供していたんです。そんな中ご縁があり、大手EC企業のQA組織改善プロジェクトをSHIFTが担当することになりました。 そこでの現場の状況を目の当たりにし、丹下や私たちが製造業の領域でコンサルティングを通して培ってきた業務プロセス改善や熟練者の属人化したノウハウを形式知化する手法を、IT業界で活かせると気付いたんです。徹底的にITプロジェクトのプロセスを科学していく事で、大きなビジネスになると。 その後、次第にエンターテインメント領域からエンタープライズ領域まで、幅広い分野の品質保証業務を担当することになり、徐々にIT業界での実績作りに成功しました。私自身も品質保証コンサルタントとして大手プロジェクトを中心に担当しながら、チームを育ててきました。これらのコンサルティングで培った細分化・可視化・標準化するというノウハウが、SHIFTのコア・コンピタンスの源泉です。
お客様はどのような業種・業界が多いのでしょうか?また、直近の取り組みなどについて教えてください。
菅原氏:主にはECサイトなどのWebサービスから、金融、流通、通信、製造業などの「エンタープライズ」領域と、モバイル・コンシューマーゲームなどの「エンターテインメント」領域という、大きく2つの領域がメインです。 おかげさまで、官公庁・大手企業からスタートアップまで幅広く、これまで累計1,000社を超えるお客様からお声がけをいただいています。最近では、RPAといった先端技術を取り入れるプロジェクトも増えてきましたし、アジャイル開発のプロジェクトに当社のテストメンバーが入り、スピード感のある開発を支援するといったこともありますね。
SHIFTさんがこうして成長し続けている理由は何でしょうか?
菅原氏:業界や企業規模問わず、数多くのお客様とソフトウェア製品において品質保証の専門家としての業務を担ってきたなかで、最近感じるのは、多くの企業で「品質保証を専門業者に任せる」という開発スタイルが定着してきたということですね。言い換えると、私たちのサービスに対する需要が広がりつつあるということだと思います。 IoTや、AI、ブロックチェーンなどの言葉は、新聞やWebメディアを見ていると誰しもが一度は目にしたことがありますよね。こういった新たな技術の台頭によって、ソフトウェア製品は日々、進化を遂げ、同時に私たちの生活はどんどん便利になっています。例えば、私を含めて自身のスマートフォンにクレジットカード情報や住所などを含む個人情報を多く登録している人も少なくはありません。指紋や顔認証でロックが解除できる。便利である一方で、万が一、インストールしているアプリに不具合があり、登録情報が流れてしまったら…。 製品の高度化、複雑化が進むことで私たちの生活は便利になりますが、一方で不具合が起きた場合の被害はより深刻なものになります。 また、製品が複雑になればなるほど、その品質保証も比例して高度な知見が必要となります。もはや、開発者が彼らの業務の延長で実施するレベルではなくなってきているということですね。専門家の知識と経験が必要になってきていて、それがSHIFTに対する業界の需要拡大に繋がっているのだと思います。
ITの多様化や高度化・複雑化に伴って、品質保証も専門家が必要とされてきているわけですね。
菅原氏:そうです。IT業界は約15兆円という市場規模がありますが、品質保証に係る市場だけを切り出すと弊社の調べではおよそ5兆円。その中で、専門会社に委託している割合は、アウトソースが進んできたと言えど、まだまだ全体の1%程度と言われています。しかもそのアウトソースされている1%のうち、ほとんどが実態としては人材派遣会社で、品質保証企業としてはまだ大きな企業は存在していませんでした。 どういうことかと言うと、派遣業は派遣される人材それぞれが持つ能力や経験値がサービス価値に直結します。これは、かつて私たちが見てきた、一部のベテランの知見に基づく“さじ加減”で製品品質が決まる製造業の現場と同じことなんです。知見を持ったメンバーに業務が集中し、彼らは新たな知見を増やしていく。このサイクルが、新人の成長を鈍化させ、人材不足を引き起こし、市場の成長を妨げる大きな要因の1つになり得ると私たちは考えています。 SHIFTでは、サービス品質が個々の担当者に左右されない、非属人的なしくみを確立しています。サービスの品質は人の知見ではなく、しくみで担保する。そして、そのしくみを業界トレンドに合わせ日々進化させられる人材、しくみの中で最大限のサービス価値を提供できる人材、それが、SHIFTの強みであると思います。 SHIFTがいることにより、開発エンジニアは本来の“創り出す”という業務に集中できる。ここに、大きな価値を感じてくださるお客様が年々増加しているのが現状です。 このように、これまでIT業界全体として品質保証というプロセス自体がアウトソースされることが少なかったのですが、私たちは品質保証のスペシャリストとしてSHIFTがこの業界を牽引し、業界の構造自体をこれからも変革させていきたいと考えています。
もっともっと仲間が必要ということですよね?
菅原氏:はい。市場が広がってくると、需要も拡大し、そこに人が集まりキャリアが創られていきます。これまで「テストなんて新卒・若手のエンジニアがやるもの」だとか、「下請け企業に任せるもの」だという感覚が強かったように思いますが、次第に、開発エンジニアと同じくらい専門性が必要な重要なキャリアとして世の中に認識されだしています。 SHIFTは現在、その先駆者としていち早く世の中にこうしたキャリアを確立していこうとしており、これまでになかった「品質保証エンジニア」というキャリアを一緒に創り上げていく仲間をたくさん募集しています。 「品質保証エンジニア」というキャリアをIT業界での活躍を目指す人々にとっての憧れの職業に育てていきたいと考えています!
人々の安心・安全・快適な生活を守る、価値のある仕事
品質保証・テストと言うと、まだまだ「下流工程の仕事」と捉える方も少なくないと思います。SHIFTさんで働くエンジニアは、どのようなキャリアを描けるのでしょうか?
菅原氏:先述のとおり、私たちは業界の構造自体を変革しようとしています。同時に品質保証エンジニアが、業界の新しいキャリア像であることも浸透させていきたいと考えています。品質保証エンジニアからスタートして経験を積めば、品質保証コンサルタントやプロジェクトマネージャーとして活躍するキャリアもありますし、技術のスペシャリストとして活躍し続けることも可能です。 また、グループ会社であるSHIFT SECURITYには、「セキュリティエンジニア」というポジションもありますし、最近ですと弊社にはRPAに特化したエンジニアも在籍しています。
キャリアの幅や深さは広がってきていますね。
菅原氏:そうですね。「テスト業務は若手やキャリアの浅いエンジニアがやるものだ」という固定概念から脱却し、新たな価値観を着々と作り上げていくことができていると感じています。また、キャリアの広がりだけではなく、自身のスキルアップによって付加価値をあげ、昇給も実現させているエンジニアも多くいます。事実、近年で言うと勤続1年で平均8%の給与UP、勤続2年で平均20%の給与UPが実現できていますね。
キャリアも給与も、エンジニアにとっては大きな魅力になりますね。その他に、エンジニアがモチベーションを高められるような施策はあるのでしょうか?
菅原氏:そうですね、例えば社内でキャリアチェンジ出来る制度があります。この制度を使って、あるエンジニアがRubyを使って自作したテストツールを会社の公式ツールとして認め、導入したことがあります。その他にも、新卒で入社した若いメンバーが代表をつとめるグループ会社があるなど、裁量の大きさも特徴的です。 また、品質保証エンジニアには「集中できる環境」が必要不可欠なので、気軽にリフレッシュできるカフェスペースは、全拠点に設けています。今後は、時短勤務やリモートワークなども導入したり、社内に保育所を作ったりと、多様化する働き方に対応できる環境作りも推進していく予定です。
社内にはいくつか部活もあるらしいとお聞きしました。
菅原氏:はい。私はバスケ部に所属しています。その他にもフットサル部などありますが、ビール部という「ただビールを飲む」という部活もありますよ(笑)。あとは、代表の丹下が、トライアスロンが好きなこともあって、社内でトライアスロンに挑戦する人が増えてきています。実は、私も毎年参加しています。最初は25mも泳げなかったのですが、動画サイトを見ながらイメージトレーニングをするなどして、1.5kmまで泳げるようになりました(笑)。 1%でも成功できる可能性があれば、それに挑戦する。そんな社風が当社にはあるんですよね。私たちは品質保証に特化することで、業界構造を本気で変えようと思っています。実際に、1000社2,500プロダクトをバグから守ってきました。テレビやネットで目にするような誰でも知っているプロダクトやサービスにも、実は当社のエンジニアが関わっていることも多々あります。「正義の味方」というとちょっと言い過ぎかもしれませんが、人々の安心・安全・快適な生活を守る。弊社では、そんな価値ある仕事を実感しながら働けると思います。
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